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大場 恭子; 吉澤 厚文*; 北村 正晴*
no journal, ,
技術が進歩する中、より高い安全を目指し、さまざまな対策を取ることは技術を担う者の責務であり、そうした努力の結果、事故やトラブルの規模や頻度は、減少傾向ある。しかしながら、事故・トラブルはゼロにすることは困難であり、また同時に現状の安全に安住し、努力を怠ったならば、たちまち現在の安全状態が崩れることは容易に推測できる。前報では、乗客および乗員の安全を日々意識せざるをえない運輸業界が、安全向上策の一貫として行っている事故・トラブル事例を活用した使命感や危機意識維持の施策のひとつである事故展示館調査結果を報告した。その知見を受けて本報告では、原子力産業における福島事故以前の事故・トラブルの活用調査結果および、危機意識の維持(慢心への警鐘)、安全への責任の再認識、使命感醸成等にフォーカスした原子力のより高い安全に向けた福島事故遺産の活用方法について検討する。